2012年08月03日

一本で勝つ柔道

僕らの柔道世代、愚直なまでに「一本勝ち」にこだわっていた。

「男子柔道100k級 穴井隆将」 まさか二回戦、寝技で一本負けしていたんだね…
僕は負けたことだけをクローズアップして、感情任せに批判するようなことはしない。

日本柔道は、一本で勝つことを美学にしている。
ロサンゼルス五輪、「金メダリスト 山下泰裕」の頃から、日本は象徴されていた。
柔道のスタイルが変わり行く中、穴井隆将は自分が信じた、一本勝ちの柔道を貫いた。
その信条はシドニー五輪、「金メダリスト 井上康生」と同じである。
ポイントで勝つ柔道ではなく、柔道の原点「一本」で勝負できる選手。
一本勝ちの中に、柔道の美しさと感動を追求した。

「勝てば官軍」が、五輪柔道のように思われている。
北京五輪、「金メダリスト 石井 慧」は、エースとして勝つことだけを優先した。
それは「日本の柔道」ではなく、「世界のJUDO」として戦い方を切り替えた「勝つ柔道」である。
1日「男子柔道90k級 銅メダリスト 西山将士」も決め技がない分、ポイントで勝つ柔道をした。
西山本人、「不細工な柔道」と形容していたようだが、何のことはない、技巧をこらした立派な結果だ。

だが、穴井は自分が信じた柔道で、一本負けしてしまった。
とはいえ、そのこだわりこそが、彼をここまで育て上げたんだと思う。
こだわらずに何かを成し遂げたなんて、あまり聞いたこともないでしょ。
しっかり組んで、相手を崩して、豪快な一本勝ちにこだわった。
僕はこだわりという、穴井のプライドにエールを送りたいんだ。
負けはしたが、それだけでもひとつの成功だと思えるんだ。
結果だけをクローズアップすることは、誰にでも言えるが、僕はプロセスを語りたくなる。

この場合、「あっぱれ!」と言ってやるのが、この男に対する礼儀である… もう泣くな!
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Sports Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする