2012年06月16日

子ども性

携帯電話がない時代のことである。

仲間同士、酒を飲みながら盛り上がると、「あいつに電話して呼ぼうぜ」になることがある。
呼んで来る来ないは別に、こっちは酔っているし、相手は自宅でほぼ素面。
呼び出しに他意はなく、どこか親しさゆえだったりする。
ところがひょんなことから、脚本が途中で変わってしまうのが酒の魔力。
相手は面倒と思いながらも、盛り上がりにユーモアで応じられるか、それともいちいち怒って、その場をシラケさせるか、あしらい方でセンスがわかるものだ。

その昔、仲間と酔って、一人暮らしの友人二人に電話をしたことがある。
最初はその友人を呼ぶことになっていたが、何かお茶目なイタズラもしなきゃ気がすまなかった。
そんなノリで、友人にクイズを出したことがある。
ひとりには適当な番組名を名乗り、「クイズに当ると夢のハワイへご招待」とか言っちゃってさ。
その時点で普通はウソだと思うし、ろれつが回ってないので、そりゃ絶対にバレている。
それでも急場で作った三択クイズに答えてくれ、「正解」「ハズレ」だの、みのもんたばりに演出しながら電話の先でも、「やったー」「しまった」と無邪気に応じるユーモア溢れる男。
やっぱりこいつは人気があったし、シャレがわかるのでネットワークの広さにもなっていた。

一方の男は対照的だった…
「電撃! 自衛隊クイズ!」と叫び、「クイズに答えて、自衛隊に入隊しましょう」とか言って、強制的に クイズを執行するという荒技である。
「それでは問題です」とか言いながら、クイズではなく、いつの間にかアンケートになっている。
その質問がバカ丸出しで、「あなたは一日、何回、自慰をしますか…」。
「@・3回 A・5回 B・今している… さあ、正解はどれでしょうか」と支離滅裂である。
騒々しい冗談は伝わっているはずだが、その男は口角を飛ばす勢いで、「おまえら、人生をやり直せ!」と叫んで、電話をブチ切られた。
こっちは大笑いなんだけど、相手は怒ってしまった訳だ。
「ほとぼりが冷めた頃、飯でも誘えばいいか…」ぐらいにしか考えていなかったけど、この一件を根に  持ったらしく、その先を絡もうとはしなかった。

あまり常識ぶると、らしいことしか言えなくなるんじゃないかな。
認め合っているから、シャレがわかるのであって、嫌なら逆にそういう真似はできないものだ。
どこかにイタズラ心というのかな、笑いがない人間関係は詰まるところ続かないことはわかるモンでさ。
年齢に応じた笑いがあるから、真面目な話もできるような関係に似ている。
大人ぶろうとするよりも、いつまでも「子ども性」はもっていたいと思うね。

こう書くと昔の悪行(?)を美化してるようだが、若い時ってこうしてつきあっていたものである。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする