2012年03月20日

夢枕のデジャブ

今朝、不思議な夢を見た…
記憶が抜け落ちている部分は、若干の脚色を加えて夢物語を完成させたい。

深夜の店内、掛け時計の振り子が12回鳴った。

「今夜はもう誰も来ないかな…」と思いきや、N瀬さんがショルダーバッグを背負って入ってきた。
すると、次々に常連客が扉を開けて、気がつくとカウンター席が埋まっていた。
僕から見て左より、M沢さん、K下さん、M橋さん、S藤さん他、新旧のお客さんが横並びになり、笑顔で再会を楽しんでいる様子。

角の席では、M屋さんが「よなよなビール」を片手に、スヤスヤと寝息を立てている。
その隣には、コンチがひとりで詰め将棋をしながら、マッカラン10年を飲んでいる。
ボックス席では、古い友人らが自然な笑顔で、ワイワイと楽しそうに会話をしている。
そんな店内の片隅一席だけ、誰かを待っているかのようにポツンと空いていた。

するといつの間に、去年亡くなったはずのよっちゃんが、ニコニコしながら座っているではないか。
「マスター久し振り、許しをもらって、あの世から呑みにきたワ!」と、パジャマ姿で豪快に笑う。
相方とふたりして駈け寄るが、その目からは自然と涙が溢れ出してきた。

新旧のお客さんたちが、近況を交わしながら、楽しそうに交流している店内。
Y田さんが「そろそろ時間かな…」とつぶやくとひとり、またひとり、いそいそと席を立ち始めた。
気がついたら、よっちゃんだけが店内に残されていた。

ただでさえ寂しがりやなくせに、今夜はよっぽど話し相手が欲しかったのかな。
それでも、名残惜しそうな目を向けて一言「また来るワ」と、右手を小さく振り、扉を静かに閉めた。

僕は、外まで見送ろうと扉を開けた。
するとあたり一面、真っ白い雪に覆われた銀世界だった。
なのに、よっちゃんの姿はなければ、あれだけのお客さんがいたのに、雪に足跡ひとつ残っていない。

慌てて店内のカウンターを振り返ると、飲み残しのグラスや古びたボトル、灰皿には吸いかけのタバコ、よなよなビールの空缶が転がっており、人の温もりだけはしっかりと残っている。
「そうだよな」と自分に言い聞かせ、左手の指で左のほほを時計回りとは逆につねってみた… 痛い!

しんしんと降る雪を眺めていたら、次第にその雪がひらひらと桜の花びらに変わった。
真っ白に降り積もった雪一面に、淡いピンクの花びらがふんわりと降り積もっていく、二色のコントラストを眺めながら、春の訪れを感じた。
カウンターにポツンと置かれたボトルのラベルは、甘い香りが漂うスコッチ 「スプリングバンク」
音楽は、ビル・エバンスの 「ワルツ・フォー・デビィー」 が流れている。
彼らは、春の使者だったのかな…  「春が来る」  夢枕で見た、夢の中でのデジャブである。 

あちゃ〜 今、気がついた… 誰からも代金貰ってねえぞ、戻って来ーい!  (∴`┏ω┓´)/コラァー!! 
 
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする