2011年09月16日

ザ・コ−ヴ (2)

去年8月に劇場公開され、一部で抗議運動にまで発展し、問題作となった 映画「ザ・コーヴ」。
今週、ビデオを借りて、今一度、細かい部分まで、じっくりと鑑賞した。 (2010.8.7.参照)

この手の作品で注意すべき点は、何が問題で、キチンと事実に基づいているのか。
そして具体的に、何を指して「ひどい」とか、「かわいそうだ」と訴えているのか、整理が必要だ。
そうじゃないと感情談議だけで、何を意味するものなのか、さっぱりわからなくなるからだ。
作品自体、具体的な調査事実を示しており、なおかつ、匿名でないことに注目した。
僕の意見はあるにはあるが、明け透けに書くつもりはない。
だが、国民には知る権利があり、事実を知った以上は、考える必要性はあると思う。

まず、日本人がイルカを捕獲して、食用にしていることを知っているだろうか…
僕は知らなかったし、周りの人に聞いても、誰も知らなかったことが、いっそう関心を駆り立てた。
日本は「日本人がイルカを食べるのは食文化だ」と反発したのに対し、アメリカ人のクルーが裏づけ取材を進めると、イルカを食用にしている事実を、ほとんどの日本人が知らなかったのが判明した。
アメリカは取材結果を日本に突きつけ、「日本では誰も知らないことを文化扱いするのか」と切り出した。
実は劇場でも、「あっ、核心を突かれたな…」と思ったんだ。

アメリカは牛や豚を食用にするし、オーストラリアでもワニを食用にすることは知られている。
そこは誰もが反論するが、日本と大きく違うのは、食文化として国民が理解しているところだ。
ここの違いは、大きいと思える。
日本は風習で、食用捕鯨をしているが、それは食文化として、日本人は理解している。
個人的には、鯨肉を食べなくても平気だが、何も食文化を絶やすことはないと思う。
捕鯨は調整することで、問題は軽減できるだろうし、それ以上は食文化における干渉でしかない。

だが、イルカ漁が秘密めいてしまったのは、入り江に近い場所で、殺める方法を見せないためだったり、水族館のイルカショーでの愛らしい姿と、それを楽しむ家族や子供への配慮かも知れない。
都合良く言えば、「情操教育」、悪く言えば、「臭いものにはフタ」の発想が見え隠れしている。
堂々と言えないのは、そんな理由もあるのかもな。
ひいては、殺める場面は見せないという発想もいいが、イルカに限らず、人間は動物の命を殺めなければ生きていけないことを、もっとストレートに教えるべきじゃないかな。
それを思いつきのように、「かわいそう」と言うだけなら、どこかお門違いしていると思える。
法律上、イルカ漁は合法だが、そうじゃなく、見てどう考えるかである。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Cinema Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする