2011年07月19日

Jazz Talk Vol.6

休日、万代の街を歩いていたら、風に乗って軽快な音楽が聞こえてきた。

スネアのダブルストロークから、打ち鳴らす所を少し外したような、トップシンバルの乾いた一発。
ギターのカッティングが流れると、女性の甲高い歌声がリズムに乗ってきた。
そのまま2階の広場に出ると、音楽専門学校の生徒と思われる、若者たちのステージライブだった。
音楽ジャンルは入り交じってるようだが、しばらく手すりに寄りかかって、その演奏を聴いていた。
シャレた衣装に身を包み、物怖じしないステージパフォーマンスは、楽しく堂々としていたものだ。
若者はこうでなくっちゃいけない!

ジャズで名を馳せた連中ほど、10〜20代の若い頃、生意気な奴らが多かった。
アクが強い分、自己主張も強く、演奏は喧嘩腰で、気に入らなければすぐに脱退をほのめかす。
それだけ、技量に自信があったと思うが、血がにじむような練習も絶対していたと思う。
技量がないのに、反抗的な固まりでは見苦しいが、自分に自信を持つことは悪いことではない。
寧ろ、そのアクの強さが、未来を予感させられたこともあった。

クラブやラウンジの仕事では、誰も音楽を聴いていない環境で演奏することを余儀なくされる。
実は演奏者にとって、これほど、ストレスがたまる仕事もないのである。
だから、彼らが夢見る場所は、「しっかりと聴きに来るお客がいる状態で演奏する」ことなんだ。
当然、ギャラなんて安い… 演奏後、新宿の「石の家」で、出演者たちを偶然見かけたことがある。
彼らが誰かなんかは、普通の人は知らないけど、僕が知る彼らは、「新宿で手練する猛者たち」だった。
ジャズプレイヤーは、個々の個性が強すぎて、バンドとしてはまとまりにくい部分があるけど、ことジャズに関しては、自分のジャズを信じて疑わなかった一面もあったようだ。
若者からすれば、ダサイよと言われるかもしれないが、ストイックな部分は見習えると思わないか。

今は比較的、技量がそこそこでも、誰もがステージに立てるようになった。
広い意味で、みんな音楽のひとつであるから、良し悪しの問題ではなく、それはそれでいい。
何も、音楽以外は何も知らない、「音楽バカ」である必要はないからね。
今の若者は、音楽以外の足場も作っていく、そんな並行した器用さも持っているから心配ないだろう。

当時の実名は公表できないが、店内のジャズ談議では、フィルターはかけていない。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする