2009年09月27日

朝青龍のガッツポ−ズについて

大相撲秋場所千秋楽、両横綱同士の優勝決定戦の末、見事に朝青龍が右からのすくい投げで24回目の優勝を飾った。
勝ち名乗りを受けた後、観客の声援に対してガッツポ−ズを決めたが、明日には関係各位から苦言が呈され、マスコミからも皮肉られることも間違いないだろう。
先程、それを見た私の率直な意見である。

相撲の魅力は押しなべて勝敗に関わらず、沈黙の美に日本古来の武道の精神が宿っている点にある。
形を挙げるとしたら、藤沢文学に登場してくる“若き青年剣士”の振る舞いを想像すれば分かりやすいだろう。
だが、相撲界は戦う男達の集団でありながら、極めて不自然な沈黙を要求しすぎる傾向に疑問もある。

選手の心理で説明するとすれば、勝敗を決する大一番では“表面張力”を想像してみてほしい。
普通に考えればコップの水はフチよりも上には行かないが、極めた緊張感での表面張力は、限界まで膨らんでしまうものだ。
その緊張の重圧が弾けた瞬間、理屈でない本能の表現となり、自身を止められなくなる時がある。

私も学生柔道時代、絶対に負けられないプレッシャ−の中、運よく勝った試合では、気づいたらガッツポ−ズで雄叫びを上げた経験がある。
だから容認せよではないが、力士としての男の気質も少し理解しておかないと、どこか気味が悪いだけの“沈黙競技”に映ってしまう。
何も無気力相撲や、疑問を抱かせるような相撲をした訳ではないのだからね。

相撲の勝敗は沈黙の美にあるが、時には「見て見ぬふりする沈黙の美」があってもいいと思う。
posted by GIG at 19:09| Comment(1) | TrackBack(0) | Sports Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする